2022年06月29日
石川県能登地方の地震と瓦の落下
石川県能登地方で6月19日、震度6弱の激しい揺れが観測されました。
震源地は石川県珠洲市で、マグニチュード5.2。
地震による被害状況と、瓦の落下について紹介します。
目次
①地震による被害
6月19日に、最大震度6弱を観測した珠洲市。
地震により、住宅のガラスが割れたり、たんすなどが倒れたりという被害が報告されています。また、山から土砂崩れが発生し、土砂が流れ出たり、屋根瓦が落ちたりと、住宅への被害もありました。
地震の揺れが大きかったところでは、地盤が緩んだ箇所もあり、土砂災害の危険が高まっているということです。
ボランティア派遣も始まっており、住居内に散乱した食器やガラスの片付け、ずれたり倒れたりした墓石の組み立て、屋根瓦が落ちた屋根にブルーシートを張る応急処置などの依頼が入っています。
② 瓦の落下とその原因
珠洲市では、地震によって割れたガラスや瓦などの埋め立てゴミを、7月3日まで毎日、地区のゴミ置き場で受け入れることにしたそうです。
従来の埋め立てゴミの収集は、月1回。
今回、大量の埋め立てゴミが出たことから、特例の措置を行うこととなりました。
では、なぜ地震が起こると、瓦が落下するのでしょう。
大規模な地震が発生すると、和瓦が脱落する被害が多く見られます。
この主な原因は、「下地に瓦を留めていない、旧来の工法で施工しているから」です。
いっぽうで、「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」に沿って施工された瓦屋根は、脱落やずれが生じにくいとされています。
③ 瓦屋根標準設計・施工ガイドライン
「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」は、平成13年に、強風や地震に対する脆弱性を改善するために制定されたものです。
瓦ガイドライン工法で施工された屋根は、「令和元年房総半島台風」による屋根被害調査にて、ほとんど被害がないことが調査にて検証され、 瓦ガイドライン工法は改正された告示109号において、耐震性および耐風性が確保された緊結法として位置付けられました。
(全日本瓦工事業連連盟HP参考)
令和2年に「瓦屋根標準設計・施工ガイドライン」の改訂がなされ、令和4年1月1日からは、建築基準法改正により、瓦屋根の緊結方法が強化されました。
ガイドライン工法は、大地震の揺れ、台風などの強い風にも安心です。
旧来の工法のままの瓦屋根、地震や台風などの心配がある屋根について、いつでもご相談ください。