2022年04月28日
いつまで続く?住宅ショック
ロシアによるウクライナ侵攻の影響で、あらゆるものの価格が高騰。
日々の生活はもちろん、ライフプランにも影を落とすようになりました。
そして最近耳にするのが「住宅ショック」です。
目次
①住宅ショックとは
住宅価格が高騰しています。
この原因は、建築資材の値上がりです。
きっかけは、アメリカで住宅需要が高まったことにあります。
アメリカで新型コロナウイルスがまん延し、人々の在宅時間が増加。
すると、自宅の改修や新築が多くなり、木材需要が増加したのです。
需要の増加でアメリカ国内の木材が品薄になり、欧州や北米の木材もアメリカへ集められていきました。
だんだんと日本へ木材が入らなくなり、「ウッドショック」が起こり、木材の値段が高騰していました。
そこに、ウクライナ侵攻が起こり、建築資材はさらに高騰したのです。
この現象が「住宅ショック」です。
日本の木材自給率は約4割といわれています。
木材の自給率が低く、他国からの輸入に頼っていることも、住宅ショックの一因といえるでしょう。
板は、強度のあるロシア産板が多く用いられていますが、現在は入手困難。
セメントは、石炭の値上がりにより高騰。
パラジウム、ステンレス、アルミサッシも、アルミにロシア産の材料を使っているので、これらを使った建築資材も値上がりしています。
②ウッドショックにはどんなリスクがあるか
ウッドショックは、住宅会社の経営リスクを高めます。
ウッドショックによる価格高騰や納期遅延は、住宅会社の経営を圧迫し、資金不足から倒産するところも出てくるでしょう。
木造住宅の建設費用のうち、木材は全体の1割ほどといわれています。
木材価格の上昇で、建設費用もアップしていくでしょう。
住宅の販売価格が上がることで、住宅会社はもちろん、職人、建材会社、設備会社にも影響が出てくる可能性もあります。
「受注しても着工できない」という状況も生まれるでしょう。
③ウッドショックにはどんな対策があるか
まずは、輸入木材の代わりに国産材を使うことが考えられます。
また、ウッドショックが続くことで、住宅会社は、「価格」以外の魅力を打ち出し、アピールしていくことが必要となってくるでしょう。
木材など材料の調達に費用や時間がかかるので、生産性の向上やコスト改善などを検討せねばなりません。
効率的な生産体制をつくることが大切です。
ウッドショック、住宅ショックの今後の見通しは不透明。
木造住宅会社も、住宅の購入者も大変な状況です。
長い目で将来を見据え、ライフプランと合わせて、冷静な判断をすることが求められています。
弊社でも、屋根修理の材料高騰で影響が出ております。
工事をご検討の方はご早目にご相談ください。